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2025/02/03

モリシゲ ダイニングチェアの張替え施工

みなさんこんにちは、革研究所 堺店です。

ブログをご覧いただきありがとうございます (^_^)/

 

今回は、モリシゲ ダイニングチェア

本革へ張替え施工をご紹介いたします。

 

堺市堺区在住 E様からご依頼をいただきました。


目次

①施工前の画像とご説明

②施工後の画像とご説明

③今回の本革へ張替え施工の工程

④モリシゲの歴史のご紹介

⑤施工ご依頼・お問合せ方法・アクセス方法

 

 

①施工前の画像とご説明

写真をご覧の通りダイニングチェアの座面、背もたれの布生地が擦れています。

このまま使用していると座面と背もたれの布生地が擦り切れて、

内側のウレタン(クッション)が露出する場合があります。

生地が擦り切れてウレタン(クッション)が見えてしまうと、

ダイニングチェアに座る際に衣服でウレタン(クッション)が擦れて、

ウレタン(クッション)が痛んだり、細かく千切れたりする場合があります。

その場合は、ウレタン(クッション)を交換する必要も出てきます。

 

今回は、ダイニングチェアの生地が擦り切れてウレタン(クッション)が

露出していないので、ウレタン交換をせずに、お客様がご希望の本革へ

張り替えることで綺麗な状態になります。

 

②施工後の画像とご説明

いかがでしょうか!!

ダイニングチェアの座面、背もたれの布生地が擦り切れていましたが、

本革へ張り替えたことで綺麗な状態になり劣化を食い止めることが

できるので補修前の状態で使うよりもより長く愛用することができます。

 

ダイニングチェアの座面、背もたれの生地を布生地から本革へ張り替えたことで

今までと違った景観や風合いを楽しむことができます。

また、買い替えるのではなく、本革へを張り替えたことで

SDGsの観点から環境へも配慮されています。

 

 

本革は、定期的にメンテナンスをおススメします。

本革も人の肌と同じように保湿ケアをしていないと肌が乾燥した時と同じ状態になります。

メンテナンスをしていない本革は硬くなり、ひび割れてくる場合があります。

定期的にクリーニング、保湿ケアをしてあげることでメンテナンスをしていない状態よりも

長く愛用する事ができます。

 

クリーニング、保湿ケアが面倒だと思われた時は、革研究所堺店に

お電話、Eメール、LINEでお気軽にお問合せください!!

 

 

③今回の本革へ張替え施工の工程
 1,ダイニングチェアから座面、背もたれ取り外し

ダイニングチェアからネジで固定されている座面と背もたれを

プラスドライバーなどの工具を使用して取り外します

2,座面、背もたれの皮を取り外し

座面の布生地はステープルで(ホッチキスの様な形)固定されていますので、

専用工具を使用してステープルを外して、座面から取り外します

背もたれの布生地の縫い目の糸を切り、背もたれから布生地を取り外します

3,座面、背もたれの皮を分解

背もたれの布生地の縫われている糸をすべて外します

4,採寸

分解した座面、背もたれの布生地の寸法を計測します

5,張り替える生地にマーキング

張り替える本革に分解した布生地の寸法をマーキングします

6,裁断

マーキングした本革を裁断します。

7,縫製

背もたれの本革を繋ぎ合わせて縫製します。

8,皮を座面、背もたれに取付

本革を座面、背もたれにステープル(ホッチキスの様な形)を

打ち込む専用工具のタッカーを使用して固定します。

取付ける際には、本革がよれたり、シワにならないように

本革を伸ばしながら固定します

9,ダイニングチェアに座面、背もたれを取付

プラスドライバーなどの工具を使用してダイニングチェアに座面、

背もたれをネジで固定します

 

 

④モリシゲの歴史のご紹介

1944年モリシゲ(株式会社森繁)は創業者の森 繁治(しげはる)により、

香川県高松市に創業し、漆工芸の工房としてモリシゲが誕生しました。

 

香川県高松市では、200年近くの漆工芸の歴史があります。

香川漆器の名は全国的に知らています。

 

江戸時代後期、玉楮象谷(たまかじぞうこく)という一人の職人が

京都へ訪れた際、

東本願寺や大徳寺などが所有していた中国南方や

東南アジアの籃胎蒟醤(らんたいきんま)漆器や

中国の唐物漆器などに影響を受け、独自の技法を編み出しました。

現在では彼の編み出した、蒟醤(きんま)・存清(ぞんせい)・

彫漆(ちょうしつ)の技法は、「香川の三技法」と呼ばれています。

 

香川の三技法に、後藤塗、象谷塗の2つを加えた5つの技法が国の伝統的工芸品に

指定され、高松市を中心に繫栄してきました。

 

 

森 繁治(しげはる)は、漆塗りの座卓の製造を行う漆芸工房

として創業したのがモリシゲの始まりでした。

モリシゲの前身の工房は、昭和29年(1954年)に

株式会社へと改組します。

 

香川県高松市福岡町に小売店舗を出店しました。

この頃の時代は、戦後の復興により、当時の家庭に必要不可欠な

座卓などの家具需要が高まりました。

 

香川県高松市の産業が最盛期を迎えたことにより、

昭和28年(1953年)には

木工場を設立し、座卓の素地の製造から漆塗りまでの一貫製造を開始しました。

 

昭和30年(1955年)頃まで香川県高松市の産業は最盛期となりました。

香川県高松市の産業が最盛期を迎えたことにより、

モリシゲも順調に規模を大きくしていきました。

 

1960年代頃、戦後の高度経済成長期の真っ只中に、日本のインテリアは

それまでの和室を主とした生活(ライフスタイル)からリビングなどの洋室が

一般家庭のライフスタイルにも浸透していきました。

昭和37年(1962年)にはモリシゲもリビングセットやキャビネットを

中心とした洋家具の製造を開始しました。

 

昭和55年(1980年)には、「全国優良家具展」にて内閣総理大臣賞を受賞しました。

これまでも、全国漆器展などでの受賞歴が多数ありましたが、

漆器としての品質や価値だけではなく、家具としての高い品質にこだわった、

ものづくりが、確かな形で評価を受けたかたちとなりました。

 

平成初期(1990年代)頃までには順調に売上を伸ばしていき、

東京・大阪・福岡にショールームをオープンしました。

 

工場の増改築を行い、本社に漆や塗装工程を行う公開工房を設置しました。

その後、順調に業績を伸ばしているように見えましたが、

1991年~1993年頃にかけて起きたバブルが崩壊したことにより、

モリシゲは苦難の時代を迎えることとなりました。

バブル崩壊後の日本経済の悪化や、安価で買い替えのサイクルの激しい

低価格の家具メーカーが流行しました。

 

本物志向で丈夫で長持ち、家具へ伝統技術を施す丁寧な職人の仕事を得意とする

モリシゲと低価格の家具メーカーとの相性が合いませんでした。

 

低価格の家具メーカーが流行しても、モリシゲがトップ家具メーカー

である事実は変わりませんでした。

 

厳選した木材をはじめとした素材へのこだわりや、200年受け継がれてきた

優れた品質の漆塗りの技術、表面的な美しさに留まらない、深部までこだわった

仕上げをおこなう熟練の職人たちが一つ一つ丁寧に行う手仕事や技に

よって生み出された家具は、孫の代まで受け継がれるような頑丈で丈夫さと

上質な美しさを合わせ持っています。

 

梅雨の時期には家具を湿気から守り、冬の乾燥のもとでも保護する塗装、目に見えない接合部や内部にも表面と同じ木材を使うことによる狂いの無さに、とりわけその品質を感じることができます。

 

低価格の家具メーカーなど安価な海外製品との競合で業績が悪化すると、

2017年には新会社の「株式会社森繁」を設立し事業を継承した一方、

自らは商号を「株式会社ジャクソン」に改称し特別清算の開始決定を受けました。

 

その後は新会社が事業を引き継いだものの、新型コロナウイルス感染症の影響に

よる先行き不安に加え、原材料・エネルギー価格の高騰による採算の悪化も重なり

資金繰りが逼迫したため、これ以上の事業継続は困難と判断し、

2023年4月末に倒産しました。

 

 

モリシゲのスタイル

モリシゲのスタイルは、主に「クラシック&エレガント」「モダン」「漆モダン(和モダン)」「数寄屋」「漆家具」に分類されています。

モリシゲのスタイルをご紹介していきます。

 

 

クラシック&エレガント

クラシックテイストのスタイルは、日本の家具ブランド中でもトップクラスの品質を

もつクラシック家具は人気のスタイルの一つです。

漆塗りの技術をウレタン塗装にも取り入れたモリシゲの高い塗装技術により、

木部の自然の美しさと、しっかりとした丈夫な作りの品質、漆塗り技術を生かした

クラシックな作りの中にも現代の住空間に馴染むデザイン性、

優雅で上品に仕上がっています。

 

クラシックの中でも、ネオクラシックテイストの華美過ぎない上品なスタイルは、多くのファンに選ばれている商品となっています。

 

モダンスタイル

モダンテイストのスタイルは、洗練された大人の落ち着きを感じるデザインで

ありながら海外の高級ブランドに引けを取らない高級感とデザイン性があります。

スタンダードなモダンテイストのソファやテーブル、香川漆器の漆塗りの技術を用いた美術品のような美しさを持ったストレージアイテムのグループです。

デザイン力とモリシゲの匠の塗装技術が見事な相乗効果を生み出しています。

ソファのラインナップが一番豊富であり、重厚感のある落ち着きのある佇まいは、

シックなモダンスタイルのインテリアにおすすめの商品となっています。

 

漆モダン(和モダン)

漆モダン(和モダン)スタイルは、カジュアルテイストや北欧のモダン寄りとは違い、

きちんと「和」の良さを取り入れたモダンテイストのスタイルとなっています。

他では見ない洒落た佇まいと「艶」のような色気を持っており、

和モダンテイストのスタイルでありながら、イタリアンモダンのスタイルのような

洗練されたデザインのアイテムとの相性も良いです。

デザイナーズアイテムと合わせてコーディネートしても、

霞むことのない印象的な存在となります。

 

伝統的な漆塗りを用いたアイテムが多く、美術品のような美しい佇まいも

魅力の一つとなっており、リビング・ダインングから和室や書斎、玄関などにも

取り入れられるアイテムが豊富な製品となっています。

 

数寄屋スタイル

数寄屋テイストのスタイルは、現在「水葉」シリーズのみの取り扱いとなっています。

栓材をメインに使用した木材本来の色味を生かした木地仕上が特徴的な

ナチュラルモダンな印象のシリーズです。

リビング・ダイニング・和室に向けたアイテムラインナップ商品となっています。

 

特に印象的なアイテムはソファで、栓素材のベースに、ウォールナット材のアームと

背もたれの後ろ部分のあじろ仕上げ、ステンレスの笠木が特徴的なデザインです

 

※あじろ仕上げとは、木や竹、草などの植物を薄く加工して平面状に編み込んだ仕上げのことです。

 

漆家具

漆家具は、古くからモリシゲが取り組んできた漆塗りの座卓や、

飾り棚といった漆塗りのアイテムをまとめたグループとなります。

「漆家具」といっても、施される漆塗り技法は様々で、

絢爛な塗りの美しさは日本家具の美を極めた姿そのものです。

 

和家具なので和室向けと思いきや、洋室にも取り入れられるような

デザインのものも数多くあるので、美しい飾り棚をお探しの方にも

おすすめの商品となっています。

 

モリシゲの主な製品

・漆塗り和洋家具(座卓・箪笥・キャビネットなど)

・ソファ

・ダイニングテーブル

・ダイニングチェア

・テーブル

・キャビネット

・書斎用家具

・寝室用家具など

 

 

⑤施工ご依頼・お問合せ方法・アクセス方法

革研究所  堺店

住所:〒593-8302 大阪府堺市西区北条町2-23-16 革研究所 堺店

電話番号: 072-200-3500

E-mail:  support@sakai-kawaken.com

URL:  https://sakai-kawaken.com

LINE:  https://lin.ee/I578UYx

営業時間:10:00~18:00

定休日:日曜日、祝日に加え

土曜日・月曜日は不定休でお休みさせていただきます。

 

出張可能エリア

堺市堺区、堺市北区、堺市中区、堺市西区、堺市東区、

堺市南区、堺市美原区、泉大津市、大阪狭山市、河内長野市

大阪府南部(泉佐野市、富田林市他 )

 

公共交通機関でのご来店

  JR阪和線 上野芝駅より徒歩17分

 

お車でのご来店

阪神高速湾岸線 出島出口より約15分

阪和道 堺インターより約15分

納品等で外出している可能性がございますので、

ご来店する際は、事前におおよその日時のご連絡をお願いいたします。

革修理対応製品

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革鞄・バック

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革の鞄(カバン)のスレやキズの補修、変色、革の色を変える(カラーチェンジ)までお任せください。VUITTON(ヴィトン)GUCCI(グッチ)等の革ブランド品も修理可能です。

財布・小物

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革財布(サイフ)、小銭入れ、キーケース等の小物全般の革のキズ、スレをキレイに修理いたします。CHANEL(シャネル)GUCCI(グッチ)等のブランド革小物の修理ももちろんOKです。

革靴・ブーツ

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男性物の革靴、女性物のブーツ等靴の革修理(スレ・キズの補修)も可能です。思い出の有る革靴等の修理はお任せください。もちろん革靴の修理に関してもブランド靴の修理可能です。

革衣類

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革ジャン、革コート・革のジャケット等革衣類の修理、補修もお任せください。部分的なスレ・キズの補修から、革全体の色を変える(カラーチェンジ)まで幅広く対応いたします。

ソファー・椅子

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革ソファー・革の椅子の修理実績も多数ございます。痛み具合によっては革の張替えも可能です。カッシーナ(CASSNA)等のブランドソファー修理もお気軽にご相談ください。

自動車内装

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自動車の革ハンドル・革シートの修理(リペア)も可能です。ベンツ・BMWなどの高級外車から、国産の自動車まで数多くの修理実績がございますのでお気軽にお問合せください。

店舗情報

革研究所 堺店

代表者 藤林 薫
所在地 〒593-8302 大阪府堺市西区北条町2-23-16
TEL 072-200-3500

対応エリア
大阪府 堺市全域・堺市近隣エリア

当店の革修理は革の事を知り尽くした熟練職人が一点一点丁寧に修理・補修いたします。思い出の有る大切な革製品を安心してお任せください。また、ブランド品(VUITTON・CHANEL・GUCCI等)の革修理経験も豊富です。革のキズやスレの補修はお任せください。革修理の御見積やお問合せはもちろん無料です。

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