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2025/01/12

カウレザー キャスケットのリカラー施工

みなさんこんにちは、革研究所 堺店です。

ブログをご覧いただきありがとうございます (^_^)/

 

今回は、カウレザー   キャスケット

リカラー施工をご紹介いたします。

 

堺市在住 K様からご依頼をいただきました。

 

目次

①施工前の画像とご説明

②施工後の画像とご説明

③今回のリカラー施工の工程

④キャスケット、ハンチング帽 歴史のご紹介

⑤施工ご依頼・お問合せ方法・アクセス方法

 

 

①施工前の画像とご説明

写真をご覧の通り、全体的に白いシミができています。

 

K様がお気に入りのカウレザー キャスケットに汚れがついたので

市販のクリーナーで吹き上げた際に、クリーナーで拭いた箇所に

白いシミができたそうです。

 

雨が降っている、雨上がりの際にカウレザー キャスケットに

雨などのシミができる恐れがありますので、

撥水加工(シミ防止加工)をご提案させていただきました。

 

今回は、スレ傷がありませんので、白いシミを除去、リカラー施工、

撥水加工(シミ防止加工)をする事で、綺麗な状態になります。

 

 

 

②施工後の画像とご説明

いかがでしょうか!!

全体的に白いシミがありましたが、白いシミを除去、リカラー施工、

撥水加工(シミ防止加工)をする事で綺麗な状態になり、

シミの除去や目では確認できないスレ傷などの劣化を食い止めることが

できるので補修前の状態で使うよりもより長く愛用することができます。

 

汚れがついた時は、焦って水やクリーナーで拭かずに、

革研究所堺店にお気軽にご相談くださいね   (^_^)/

 

③今回のリカラー施工の工程

1,クリーニング

長年の使用によって蓄積された手あかなどの油汚れを取り除く

2,非塗装部分の養生(マスキング)

カウレザー キャスケット内面の塗装しない布地を養生

3,擦り傷や荒れた革表面を平滑にする

スポンジ研磨材を使用し、バッグ全体を研磨、削りカス除去

4,脱脂

アルコール系の溶剤を使用し、脱脂作業

カウレザー キャスケットの白いシミ部分、手の油分や

スポンジ研磨後の削りカスなどを除去

 

5,革の表面を平滑に仕上げる補修剤を塗布

カウレザー キャスケット全体に補修剤を塗布し、平滑にする

6,乾燥

7,塗料を調色

数種類の塗料からグラム単位で調色

8,調色した塗料+色止めコーティング剤を塗布

スプレーガンで調色した塗料と色止めコーティング剤を

カウレザー キャスケットに塗布

9,乾燥

塗料と色止めコーティング剤を塗布した部分に当たらないように気を付けて乾燥

10,撥水加工(シミ防止加工)コーティング剤を塗布

スプレーガンで撥水加工(シミ防止加工)のコーティング剤を

カウレザー キャスケットに塗布

11,乾燥

塗料と撥水加工(シミ防止加工)コーティング剤を塗布した部分に

当たらないように気を付けて乾燥

 

 

 

④キャスケット、ハンチング帽 歴史のご紹介

キャスケットの歴史

キャスケットとは、フランス語でハンチング帽を意味する言葉です。

前方にヒサシが付いた帽子の総称であり、頭の上の部分は平らで、

柔らかい生地で作られているのが特徴です。

もともとは男性が狩猟時にかぶる帽子として利用されていました。

 

キャスケットの歴史は古く、14世紀にさかのぼります。

当初、キャスケットは男性が狩猟や作業の際に着用する帽子として

使われていました。

16世紀になると、キャスケットは貴族や富裕層の間で人気となり、

ファッションアイテムとして定着しました。

19世紀になると、キャスケットは軍隊の制服として採用され、

兵士の間で広く普及しました。

20世紀に入ると、キャスケットはファッションアイテムとして復活しました。

特に1920年代にはキャスケットブームが起こりましたが、

キャスケットは一時的に衰退しました。

近年では再び人気を集めており、多くのファッションブランドが

キャスケットを販売しています。

アメリカでは、新聞売りがかぶっていたことからニュースボーイ・キャップとも

呼ばれていました。

 

キャスケットとは、頭頂部が平らで、つばが短く、前面にボタンや飾りが

付いた帽子の一種となります。

キャスケットは、19世紀のイギリスで労働者階級の人々が

着用していた帽子として誕生しました。

その後、ファッションアイテムとして人気を博し、現在では男女問わず

幅広く着用されています。

キャスケットは、様々な素材で作られており、

季節に合わせて選ぶことができます。

夏には、通気性の良いコットンやリネンで作られたキャスケット、

冬には、保温性の高いウールやカシミヤで作られたキャスケットがあります。

また、キャスケットには、様々なデザインのものがあり、

自分の好みに合わせて選ぶことができます。

シンプルな無地のキャスケットから柄物のキャスケットまで、

幅広いデザインが揃っているファッションアイテムとなっています。

 

ハンチング帽の歴史

ハンチング帽の発祥は、19世紀半ばのイギリス(英国)とされています。

ハンチングは、英語で「狩猟」といった意味があります。

当時は貴族が狩猟や乗馬といった動きをともなうシーンでかぶっていた

ことから、ハットにくらべてスポーティーなシルエットになっています。

その後は実用的な帽子であったために広く庶民にも広がりました。

 

ハンチングキャップと言われるように、ここから派生したものが

ベースボールキャップであり、またフランスなどでかぶられるハンチングは、

キャスケットと呼ばれるようになりました。

もともとはハンチングとキャスケットはほぼ同じようなものなのです。

 

日本の鳥打ち帽の由来

日本では、上記のイギリス(英国)でかぶられていたハンチング帽が

鳥打ち帽と呼ばれるようになりました。

狩猟用という意味合いであったハンチングが、

日本では鳥を打つときの帽子として鳥打帽とよばれるように

なったことが鳥打ち帽の由来です。

昔は商人や職人、刑事、新聞記者といった職業の人に

多くかぶられるような帽子でした。

 

 

ハンチング帽・鳥打ち帽とキャスケットの違い

ハンチング帽・鳥打ち帽とキャスケットの違いは、

ハンチング帽・鳥打ち帽がイギリスの狩猟用の帽子としてつくられたのに対し、

キャスケットはフランスで発祥した帽子になります。

キャスケットはのちにアメリカなどでニュースペーパーボーイ

(新聞売り)の帽子としてかぶられるようになります。

主な違いはハンチングがスリムな縦長のシルエットに対して、

キャスケットは4枚はぎ、8枚はぎなどクラウン(頭部)に

丸みを帯びたかたちが多いです。

ハンチング帽・鳥打ち帽とキャスケットの違いは、

日本では明確にわけられることがありますが、

海外においてはほぼ同じとして扱われることあります。

 

ハンチング帽・鳥打ち帽とベレー帽の違いについて

ハンチング帽・鳥打ち帽とベレー帽の違いは、ハンチング帽・鳥打ち帽が

ツバ(ひさし)があるのに対して、ベレー帽はツバ(ひさし)が

ついていないかたちの帽子となります。

カンゴールの504のハンチングなどは、ツバがついているために

ハンチングの種類に分類されることが多いですが、

シルエットが丸みを帯びていてベレー帽のような風合いがあります。

 

使われている素材についてのご紹介

綿・コットン

綿・コットン素材は定番で人気のあるかたちです。

綿やコットン素材はオールシーズンかぶれるものも多く、

手洗い可能な場合もあるので使い勝手がよいものが多いと思われます。

 

キャンバス・帆布

キャンバス・帆布素材はしっかりとして丈夫な質感で人気があります。

使うほどに馴染んでいく素材でもあるので、

長くかぶることが多いハンチングには適しています。

 

デニム

デニム素材は、キャンバス・帆布素材と並んで相性の良い素材になります。

使い込むと色落ちやエイジング(経年劣化)が楽しめます。

 

麻・リネン・ジュート

麻・リネン素材もよく使われます。

特に綿麻素材など100%麻素材でない素材でハンチングに使われることもあります。

さらりとした質感と涼しさがポイントになります。

ジュート素材はややごわついたタフな質感ですが春夏には良い素材です。

 

メッシュ

メッシュ素材も増えてきています。通気性がよく蒸れにくいのがポイントになります。

 

革・レザー

革・レザーもかぶるほどに馴染みが出てきます。

長期的にかぶることが多いハンチングには良い素材です。

かぶるうちにできる傷なども楽しめます。

 

ウール

ウール生地は秋冬のシーズンでは定番の素材です。

ウールの暖かさがありますが、虫食いを避けるために防虫剤が必要など保管時に注意が必要な生地になります。

 

ハンチング帽・鳥打ち帽・キャスケットのかぶられるシーン

ゴルフ

ゴルフは代表的なところです。

ハンチング帽はイギリス(英国)で発祥したとされていますが、

ゴルフもまたイギリス(英国)で発祥したとされています。

ツバがついて日除けになり、サングラスなどに似合うのもポイントです。

 

釣り・フィッシング

意外とかぶる人が多いのが釣りやフィッシングです。

船に乗る場合は水に濡れるので、ポリエステル製や防水のハンチングが

おすすめされています。

 

ダンス

ブレイクダンスの有名な女性ダンサーがカンゴールのハンチングを

かぶられていましたが、レディースにも人気の帽子となってきています。

 

キャスケットを愛用していいた有名人

フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサー、グレゴリー・ポーター、

ブライアン・ジョンソンらが知られています。

 

とりわけ、ロシアの革命家であるウラジーミル・レーニンも

生前愛用していたことで知られています。

 

ウラジーミル・レーニンを描いた絵や写真では、

キャスケットをかぶった姿のものが多く描かれています。

 

このことから「レーニン帽」と呼ばれることもあります。

紅軍や人民解放軍でかぶられており、いわゆる人民帽の由来となったと

伝えられています。

ただし、ロシア革命のころの写真で確認できるレーニンの帽子には顎紐ないし

顎紐状の飾りが見られ、マリンキャップに通じる特徴を有していました。

 

日本では、デビュー当初の桜田淳子が衣装として白いキャスケットを

多用していましたが、当時はエンジェルハットと呼ばれていました。

 

ここまで

キャスケット、ハンチング帽の歴史について紹介させていただきましたが、

私たちの身近には色々な革製品があります。

今後も革についての歴史などをご紹介したいと思っております。

 

お手入れをすれば長く使えますので、革製品での補修やリカラー(染め直し)、

カラーチェンジなどがありましたらぜひ革研究所堺店にご連絡ください。

 

⑤施工ご依頼・お問合せ方法・アクセス方法

革研究所  堺店

住所:〒593-8302 大阪府堺市西区北条町2-23-16 革研究所 堺店

電話番号: 072-200-3500

E-mail:  support@sakai-kawaken.com

URL:  https://sakai-kawaken.com

LINE:  https://lin.ee/I578UYx

営業時間:10:00~18:00

定休日:日曜日、祝日に加え

土曜日・月曜日は不定休でお休みさせていただきます。

 

出張可能エリア

堺市堺区、堺市北区、堺市中区、堺市西区、堺市東区、

堺市南区、堺市美原区、泉大津市、大阪狭山市、河内長野市

大阪府南部(泉佐野市、富田林市他 )

 

公共交通機関でのご来店

  JR阪和線 上野芝駅より徒歩17分

 

お車でのご来店

阪神高速湾岸線 出島出口より約15分

阪和道 堺インターより約15分

納品等で外出している可能性がございますので、

ご来店する際は、事前におおよその日時のご連絡をお願いいたします。

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店舗情報

革研究所 堺店

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所在地 〒593-8302 大阪府堺市西区北条町2-23-16
TEL 072-200-3500

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